乾性油 |
グレープシード油 |
構成脂肪酸の大半はリノール酸である。
他のリノール酸を主成分とする油に比べて、その使用感がソフトで油っぽい感触を与えないと言われている。
この様な性質は、サンタンオイル、エモリエントオイルなどの基材としてと適しているほか、クリーム、乳液などのエモリエント剤としても用いられる。
グレープシード油は、低アレルギー性で、多くのスキンクリームに使用されている。 |
ローズヒップ油 |
不飽和脂肪酸の含有量が高く(90%)、特にリノレン酸の含有量は、化粧品に用いられている他の乾性油よりも高い。 リノレン酸を多く含む油は乾燥性が速いので、皮膚の湿潤性の炎症の抑制、細胞組織の賦活化に有用である。 |
半乾性油 |
スィート
アーモンド油 |
構成脂肪酸は、ほとんどが不飽和脂肪酸である。
化粧品原料として米国においては、昔からオリーブ油と同様な用途に用いられている。
スィートアーモンド油は、皮膚の柔軟剤として、多くの医薬品や化粧品での利用が見られる。 |
小麦胚芽油 |
脂肪酸組成はリノール酸を主体とするが、トコフェロール(ビタミンE)含量が比較的高いので、機能性食品として用いられている。
小麦胚芽油が持つ天然の抗酸化作用は、フリーラジカルに効果的な対抗手段となるため、老化肌に有効で、皮膚を柔軟にし、細胞再生作用によって皮膚をしなやかにする。 |
不乾性油 |
オリーブ油 |
オリーブ油は、化粧品の油性基剤として用いられている不乾性油の中で代表的な油脂である
主成分はオレイン酸である。
オリーブ油は従来から日本薬局方にも収載されており、軟膏、硬膏、リニメント剤など、外用製剤用基材として、古くから用いられている。
化粧品用原料としては、化粧石けんやサンタンオイル、ベビーオイル用に用いられるほか、皮膚に対するエモリエント剤として、各種クリームやリップクリーム、マッサージオイル、頭髪油などに広く用いられる。 |
ヘーゼルナッツ油 |
パルミトレイン酸を多量に含有しているのが特長である。
脂肪酸組成としては、オレイン酸を主体とする不乾性油であるが、不飽和脂肪酸としてパルミトレイン酸を20%以上含有している。
パルミトレイン酸はヒトの皮脂中にも10%以上含まれている脂肪酸で、皮膚組織の再生に重要な役割をしていると考えられ、30歳を過ぎると加齢とともに減少すると言われている。
パルミトレイン酸を多量に含有する植物油ではマカデミアナッツ油も挙げられる。
パルミトレイン酸を多量に含有する油の特長としては、皮膚への浸透性が良く、使用後に油っこい使用感がない。
化粧品への用途としては、シワ防止化粧品、老化防止化粧品のほかナイトクリーム、サンケア製品など、皮膚組織の再生への効果が期待される。 |
植物油 |
シアバター |
半個体状の油脂で、その脂肪酸組成は、ステアリン酸とオレイン酸を主要成分としている。
化粧品への利用としては低粘度で皮膚への浸透性に優れているから、各種クリーム、乳液類の油性基剤に適している。
またシアバターは結晶の多形現象が少ないので、温度変化に対して安定であり、特にw/oエマルジョンの油相基剤として適している。 |